「ピアサポ」立ち上げ支援in三重県


みかんぐみでは、孤立を防ぎ「だいじょうぶだよ」を広げる種まき活動として、
〈ピアサポート交流会立ち上げ支援〉を日本各地で展開しています。
行政とタッグを組んでの運営が可能になったことで開催の安定化に繋がった、みかんぐみのピアサポート交流会(以下∶ピアサポ交流会)。
本事業をモデルとして各地に新たな根や芽が生え始めています。

11月下旬。
三重県重症ケア家族会「SMILE」さんの呼びかけのもと、関係各所から多くの参加者が集まり研修会が開催されました(三部構成)。
打ち合わせの段階から「どうしてもこの事業が必要なのだ」という熱を帯びた様子が伝わってきました。この熱気に吸い寄せられるように行政や多くの支援者(保健師など)が会場やオンライン上に集まりました。

「ドキュメンタリー映画のよう」と会の終了後に代表理事が例えるほど、濃密な3時間となりました。

★第一部
みかんぐみより
•NPO法人みかんぐみの歩み(代表理事)
•ピアサポ交流会の説明(副代表理事)
•ピアサポスタッフ2名からの経験談と想い

★第二部
SMILEさんより
家族会メンバー3名による発表
〈お子さんの愛溢れるご紹介〉
〈抱え込んできたこれまでの重圧〉
〈家族間のすれ違いと孤立〉
〈支援者には言えなかった本当のこと〉
など、溢れ出てくる気持ちやエピソードを一つひとつの言葉に乗せ、丁寧に語ってくださいました。
そして、「人との間で悩み苦しんだこともあったけれど、救われたのもまた、かけがえのない人との出会いであったこと」に辿りついていきます。
ガツンと胸打たれるものがありました。
私自身は、これまで自分の味方であっただろうか。見えていないこと、見ないようにしていることがたくさんありそうだと気付かされました。

この子たちが、私たちを結んでくれた。
最後に胸にこみ上げてきたのは、私たちの元に生まれてきてくれた子どもたちへの強い感謝の気持ちでした。会終了後は、それぞれが連絡先を交換しあい、新たな繋がりが生まれました。
種から森になっていく風景の中に自分がいられることの喜びを感じると同時に、社会のしくみとして定着していくことを切に願います。

★第三部
ディスカッションでは、SMILEさん、支援者の方たちから具体的な悩みや質問、意見が次々発せられました。大切な存在を亡くされ、言葉に詰まりながらも懸命に語ってくださった方々もいらっしゃいました。
重症児者の家族への言葉のかけ方、助言のあり方等、「力になりたい」が故の悩みが聞かれました。
みかんぐみスタッフからもこれまでの経験から、できる限り答えさせていただきましたが、改めて深く考えさせられる大変貴重な機会となりました。

全体を通して司会の岡田まり先生がこの会を心豊かに繋ぎ、笑顔で優しく纏めてくださいました。
本当にありがとうございました。
(ピアサポスタッフより)