「保護者が知りたい 卒後のお金の話」|2023年10月


2023年10月31日、シンポジウム「保護者が知りたい 卒後のお金の話」を開催しました。

多くの人が気になるお金の話。知りたいこと、聞きたいことはたくさんありますが、現実にはなかなか具体的な話を聞く機会がありません。そこで、本年度のみかんぐみ勉強会として、杉並区障害者施策課の職員の方、先輩保護者の方々をお招きし、高校卒業後にかかるお金についてのシンポジウムを開催することとしました。

高校を卒業したあと、施設に入ったときなど、お金のかかり方や家族の生活はどのように変わるのでしょうか?経験豊富な相談支援専門員の方に司会進行をしていただき、登壇者の皆さまから具体的なお話をうかがいました。

まずは障害者施策課の方から、18歳到達後の福祉サービスについて、お金に関することを中心にご説明いただきます。医療費助成、年金、手当、福祉サービス利用時の自己負担など多分野にわたる内容について分かりやすく説明していただたのち、高校卒業後に障害福祉サービスを使う場合、生活パターン(自宅で暮らす場合、グループホームで暮らす場合、入所施設で暮らす場合)によってどのくらいのお金がかかるのかについて概略を教えていただきました。

制度に関して大まかなイメージがつかめたところで、先輩保護者3名の方々から具体的な経験をお話していただきました。実際にどのくらいのお金がかかるのかという詳しい説明の他、気を付けたポイントや課題と感じていることなど、経験者ならではの生きた情報を教えていただくことができました。

登壇者の皆さまから得難いお話をたくさんうかがい、参加者からは「勉強になった」との感想が多く寄せられました。以下に一部をご紹介します。
「3名の登壇者の皆様のお話はご自身の経験を踏まえた、まさに生きた情報であり、それぞれに子供やご家族のターニングポイントをどう乗り越えてこられたのかを丁寧に語ってくださり、大変参考になりました」
「成人後の具体的な収支を聞けて不安が解消されました」

お金に関することは制度上も複数の分野にわたるため、当事者は混乱して漠然とした不安感だけが増えていってしまいますが、今回のシンポジウムにより、混乱した頭の中が整理され、不安がおおいに軽減しました。

貴重なお話をしてくださいました登壇者の皆様にあらためて感謝申し上げます。

みかんぐみでは、こどもたちとその家族が安心して暮らしていくうえで役立つような勉強会を今後も企画していきたいと思います。