晴れて新年度を迎え、みかんぐみの子どもたちも新しい生活に入っていきました。
小学校に入学する子、進級する子、皆それぞれ新しいステージに立ち、目いっぱい頑張っています!親たちもドキドキ、ハラハラしながら、思わず手を出したくなるのをグッと我慢して、我が子たちの成長を見守ろうと奮闘しています。
新年度のやる気に満ちた日々の中、みかんぐみでは理学療法士の佐藤政広先生をお迎えして、勉強会を行いました。
今回の勉強会の主要目的は2つありました。ひとつは、普段イベントに協力して下さっているボランティアの方々が安全に子どもたちを見守れるようになること。もうひとつは、親も含めた介助者が子どもたちに合った抱っこの仕方(移乗の仕方)を学ぶこと。
佐藤先生がおっしゃるには「実際の生活の中で安全に介助する方法を学ぶ機会はなかなかない」とのことです。たしかに、毎日子どもたちを抱っこしてバギーや椅子に乗せかえたりしますが、そのやり方が子どもたちと自分たちにとって良いかどうかということまではなかなか思いが至りませんでした!
まずは実技に先立ち、講義です。抱っこ姿勢には子どもたち・介助者それぞれにポイントがあります。
まず子どもたちの姿勢ポイントは3つ。
「頭部の支持を確実にする」
「胴体の安定を図る」
「股関節屈曲を可能な範囲で維持する」。
つまりは「丸い抱っこ」です。
そして、介助者の姿勢ポイント。「基本ポーズはマイルド蹲踞(腰骨を真っ直ぐにしておくのが肝心です)」「出来る限り子どもと一体化する」「指に力を入れない」「子どもの頭部に急激な位置変動をつくらない」「四股踏み・背伸び深呼吸の習慣化を!」
こうした基本を教わった後で、実際に子どもたち一人一人を佐藤先生が抱っこしてくださいました。佐藤先生はお母さんたちに普段の抱っこの仕方を見せてもらい、困り事を聞いてから、「こうすると、よりいいでしょう」といった具体的なアドバイスをしてくださったのです。
先生のアドバイスを受けて、お母さんやボランティアの方からは、「このやり方は大丈夫ですか?こうした方がよくないでしょうか?」と更に突っ込んだ質問も飛び交いました。
最後に、実際にボランティアの方にも子どもたちを抱っこしてもらいました。ボランティアさんの中には、子どもを抱っこした経験のない人もいて、最初はおっかなびっくりでしたが、先生にアドバイスを受けながら無事に抱っこすることができました。抱っこして触れあうと、いままでお互いの間にあった垣根が取れたようで、子どもたちとボランティアさんを取り巻く雰囲気が親密さを増したように感じました。
今回の勉強会では、日常生活の中でついおざなりにしがちな抱っこについて専門家の方から指摘を受けることで、子どもたちをあらためて客観的に見ることができ、親として目を見開かれる思いがしました。
ボランティアの方からは「緊張したけど貴重な体験でした」、親の側も「ボランティアの方々に抱っこしてもらえて嬉しかった」等の感想が上がり、非常に有意義な会となりました。
みかんぐみの子どもたちはそれぞれ特徴があり、抱っこひとつにも様々な配慮が必要です。「どう抱っこしたらいいか分からない」「相手にどのように頼めばいいのか分からない」といった思いが先立ち、なかなか気軽に抱っこしたりしてもらったりしにくいという現実があります・・・。
ですが、基本的なことやちょっとした知識があれば、安全に抱っこも可能です。
これからもこうした勉強会を重ねて、ボランティアさんだけでなく、会員である親同士もお互いに、みかんぐみの子どもたち全員を抱っこできるようになっていきたいと思います。