2月に発行した「ピア交流会の作り方」にみかんぐみが込めた思い。それは病院から地域に戻った医療的ケア児や重症児と家族の不安を和らげ孤立を防ぐために、行政と先輩保護者によるサポートのしくみを、すべての地域に作ってほしいということでした。
行政しか知り得ない、どこにどんな子どもが住んでいるかという情報や展開している母子保健等のサービスと、ピア(先輩保護者たち)が積み重ねた地域生活を送る上での経験やノウハウとを結びつけ、地域デビューしたばかりのお子さんと家族を支えたい。
それは当事者にしか分からない、辛く苦しい経験がもとになっているからこそ、なんとしても有益なサポートを提供したいという強い信念と言ってもいいと思います。
8月から始めた、ピア交流会立ち上げのためのzoom会議には、各地から参加のご要望をいただいています。その中にはすでにピア交流会を保護者が自主的に運営し行政の協力を模索しているグループもありました。
今年度みかんぐみでは、そんな各地の動きを後押しするために出張予算を組んでおり、第一回目として鹿児島市に伺うことができました。
鹿児島のcoconowaさんは、すでに交流会を保健センターで実施しているグループです。引き続き行政との協力体制を強めていきたいということで、今回は市の母子保健課と障害福祉課の方と、市議会議員さんの参加もあり、市役所会議室には13名の参加で賑わいました。
みかんぐみからの訪問は代表理事1人でしたが、副理事、小冊子編集の出版社、杉並区議、coconowa副代表と東京から4人のオンライン参加者を加えて総勢17名の話し合いに。
coconowaさんからの市役所への要望に続き、みかんぐみのこの間の動きを報告させていただきました。
その後の質疑も活発に行われ、桜島にも負けない鹿児島市の熱を肌で感じてきました。
印象に残ったのは、会を立ち上げ粘り強く前進しようとする会長川添さんの、明るく真摯な熱意です。そしてそんな小さな声を聴いて、市の施策に活かそうと努力されている、市議の皆さんのコーディネートする力ですね。今回も市役所各課に呼びかけ結びつける役割を担っていただいたようでした。
またオンラインから杉並区議の応援も心強かったです。
1.5時間はあっという間に過ぎましたが、次回の再会を約束してお別れしました。
地域の実情はそれぞれ違うことでしょうが、みかんぐみでお手伝いできることは、行政とピアが力を合わせ孤立を防ぐ取り組みの経験をお話しすることです。
旅費や謝礼は必要ありません。各地からのお誘いをお待ちしています。